2004.02.04 vol,005 (不定期発行)
☆☆☆ 野辺山便り ==2004年 第2号== ☆☆☆          From クマ工房

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野辺山の冬らしい景色になりました。
きっと、寝ている間に白い妖精が辺り一面を駆け回っていたんだろうなぁー
と思う朝を迎えています。

お元気ですか?

クマ工房はインフルエンザも寄せ付けずに、毎日忙しく元気に過ごしていま
す。母の怪我で急遽父を我が家に迎えたり、「クマ塾」という学習塾を始め
たり、仕事以外でも何かとあったこの一年の始めですが、『何事も経験!』
と自分達らしくやっていこうというところです。

今回も最後までおつき合い下さいね。


▲▽ CONTENTS ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 ☆彡新連載「クマ工房昔話」第2話
 ☆ ホームページあれこれ
 ☆ 工房より
 ☆ クマの独り言
 ☆ りらちゃんの格言コーナー
 ☆ 編集後記

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☆彡新連載「クマ工房昔話」 第2話 

 第1話では、クマ工房の看板を揚げた頃の様子でしたね。本当に23年も
前のことかしら?と思い出を辿って第2話へ進めていきたいと思います。

 さて、電気が無いっていう生活、皆さんにはご想像できますでしょうか?
多分何となく解るような、解らないような・・・そんな感じであると思いま
すが。。。

 実は海ノ口牧場を退職するにあたり、とにかくまず住む家を探しました。
(牧場の社宅だったので住み続ける訳にはいかなかったのです)
とは言っても、都会の住宅地と違い賃貸住宅なんて在るわけもなく、村内の
知り合いも少なかったので結構家探しは難航しました。その結果・・・
「電気がないの?面白そうじゃない。その内電気も通るんでしょ?」なんて
位の軽いノリで決めてしまったんです。良く解っていなかったんだなぁ〜

 私達が借りた家は、以前は「牧人小屋」という名前で八ヶ岳登山の中継点
としての山小屋だった建物です。元々は共同の集乳場として建てられた様で
・・・つまり住宅用の建物ではなかった訳ですね。
とにかく一応の生活が出来るようにするため、引っ越しの前に何回も修理に
通いましたが、当時の写真を見ると、よくもまあ、あんな家に住もうと思っ
たものだと我ながら、感心したり呆れたり、、、と言う程ヒドイ代物でした。

 陽が落ちてからはランプの灯りだけが頼りでした。始めはロウソクを使っ
ていたのですが、一晩で何本も使ってしまうし、風が吹けば消えるし、第一
に倒れると危ない。なので灯油のランプが5〜6個くらい有ったでしょうか。
昔話で「ホヤ磨きが大変だった」とか聞きますけれども、あれは芯をその度
上げ下げするからススが出て、ガラスのホヤが汚れるんですよね。私達はホ
ヤの上からフッと吹き消していたので芯は動かしませんでした。ですからホ
ヤ磨きなんて殆どしませんでしたよ、これは経験からの知恵ですね。

 ランプの明かりでのんびりと何時間も掛けての夕食、、、(仲間という名
の居候はいつも居ましたね・・・そう、これを読んでる貴方も、貴方も!!)
というか宴は本当に気分の良い時間でした。
冬は夕方4時にもなると暗くて仕事は出来ませんから、さっさと動物たちの
世話を済せ、薪ストーブのまわりに作ったコの字のテーブルに集まり、瞼が
重くなるまで飲んで食べて語って、、、の毎日でした。
あの時代・・・今振り返ればクマ工房の背骨を作っていたのかもしれないと
思えます。自分達で暮らしのリズムを創っていく事・・・いえ、暮らしその
ものを工夫し、組み立てていく事を学んだような気がします。

 冷蔵庫や洗濯機の無い生活、トースターも電子レンジも無い毎日の様子は
第3話に、、、そんな中でも、何とか仕事はしていたんですから!

http://kumaya.or.tv/Mag/Number_03.jpg
(当時の様子が掲載された雑誌です)


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☆ ホームページあれこれ

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 トップページの更新はなかなか予定通りには行かなくて、申し訳ないやら、
悔しいやら、、、ですが。何とかタイムリーな野辺山の様子や、工房の雰囲
気をお伝えするべく、これからも頑張行こうと思っています。
温かい目で見守って下さいませませ。

 「オンライン熊屋」を早く開設しなくてはなりませんが、商品の写真など
が、仲々揃わずに手間取っています。いま少し、お時間を下さい。

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☆ 工房より

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『寒さとの戦い!』の仕事場より実況でお伝えします。。。
いくら仕事への熱い情熱があっても、こればっかりはどうしようもなく寒い!
ストーブが壊れてこれまた寒い!!(;>_<;)
(早くストーブを修理に出せば良いんですが、、、)

それでも、嬉しいことにクマチャンは休む間もなく毎日木屑まみれ・・・
頂いたご注文に精一杯取り組んでいます。

只今制作中の保育園用の整理棚は機能性重視ですが、やはり「何処かにクマの足跡付けたいねー」と思案中。。。

大学の先生ご依頼の大型の作りつけ本棚。設置は殆ど大工仕事になりそうですが、友人の助けを借りてするつもりです。
協力しての仕事も又、魅力があります。

この他にも、待って頂いているご注文もありますが、とにかく1つずつ、丁寧な仕事を心がけています。

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☆ クマの独り言

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(り)ねえ、今回のクマの独り言、、、、何?

(ク)「働けど、働けど、我が暮らし、楽にならず、、じっと手を見る。」
   石川啄木、一握の砂。、、、、ってところかな?

(り) エッ?・・・これで良いの?(..)

(ク)(黙ってうなずく)

・・・良いんだって、、、ということです、。

また謎が一つ増えました・・・(--;)


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☆ りらちゃんの格言コーナー

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 今号は一番私の心にズシーンときている谷川俊太郎の詩をご紹介。

ちょっと長いんですが、、、、

 『美しい夏の朝に』  谷川俊太郎

 巨人になりたい
 この山々を
 この雲を
 この青空を
 この夏の朝を
 両腕に抱き取りたい
 巨人になりたい
 山の彼方の幸せを
 指でつまんで
 ポケットに入れ
 夜へと向かう
 すべての憧れを
 小鳥のように
 つかまえてしまう
 巨人になりたい
 一日に一度打つ心臓
 永遠を見つめる瞳
 太陽に火傷する指先
 日記には歴史をしるし
 革命の悲惨を
 裏切りの栄光を
 残らず両手にすくいとる
 巨人になりたい
 暗黒の宇宙に身を投げ
 銀河の流れに泳ぎ
 両腕に地球を抱きしめ
 黙って涙をこぼしている
 限りなく無力な
 巨人になりたい

 そうでなければむしろ
 一匹の蟻になりたい
 露草の迷路に果てなく迷い
 いつまでも迷いつづけ
 それでいい
 この美しい夏の朝に


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☆ 編集後記

 あんなに、一年の終わりですね!何て言っていたのに、もう新しい一年の初めの一ヶ月が終わり、カレンダーをめくってしまいましたね。時の流れを早く感じるのは年のせい?とも言いますが、新聞の小さなコーナーに、『年齢を分母にして一年を感じるものだ』と書いてありました。

 つまり私の場合は50分の1ということ。娘は9分の1ということですか?
それが当たっているかどうかは解りませんが、なんとはなく「うーん、なるほど!」と思わざるを得ませんね。
「もっと丁寧に過ごさなくては」と反省する日々であります。

 そして「介護」という今までにない体験と、「クマ塾」という新しい子ども達からの刺激を、クマ工房の仕事と共に貴重な経験としていきたいと思う今日この頃であります。

皆さんにとっても、実り多き日々で在ります様に!

 

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◇野辺山便り (vol,005) 2004年 第2号◇
2004.02.04 配信
監修発行・クマ工房
http://www.ytg.janis.or.jp/~kuma/top.htm
問い合わせ:info@kumaya.or.tv
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