2004.08.14 vol,011 (不定期発行)
☆☆☆ 野辺山便り ==2004年 第8号== ☆☆☆          From クマ工房

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夏、夏、夏、、、、の真っ只中です。お元気ですか?

昨年とは打って変わり、日射しが恨めしい程の真夏日が続いています。
このメールマガジンに、ほんの少しでも野辺山の爽やかさを添えてお届け出来たら良いんですけれど、、、、。

野アザミ、フウロ草、マツムシ草、ツリフネ草、ベンケイ草、カラマツ草、さらしなショウマに、浅間キスゲ、勢い良く伸びる名もない草達と、木々の葉。吹き渡る風は牧草を撫で、野鳥たちを舞い上がらせて、雲へと、帰っていきます。野辺山は今、宝石の季節。輝いています。
小さな虫達も、この季節を逃してなるものか!という様に、大忙しで動き回り、地面の上も、下も、活気に溢れ、ざわざわ!ざわざわ!
自然のサイクルは、エネルギーを生み出す時や、そのエネルギーを温存する時、そして、思い切り発散する、絶妙なタイミングと、バランスを持っているんですね?本当に凄い!この力。この美しさ。

この溢れるエネルギーの中、私達も、深呼吸して、自然の息吹を心と体に、取り入れたいものですね?
メールマガジン8月号、通算11号になります。今号は、どんな感じに仕上がるでしょうか!暑ーい今年の夏に、いっそ想いも熱くいこうじゃありませんか!乞うご期待!!ということで、、、、、。


▲▽ CONTENTS ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 ☆彡好評連載「クマ工房昔話」第8話
 ☆ ホームページあれこれ
 ☆ 工房より
 ☆ クマの独り言
 ☆ りらちゃんの格言コーナー
 ☆ 今月のゴメンなさい!!
 ☆ 編集後記

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☆彡連載「クマ工房昔話」 第8話・・・今回は長文です。 

もう、8話になるんですね?

さて、10年契約で入居した、板橋の電気の無い家が、3年目で、突然「立ち退き」を言い渡されてしまいました。クマ工房誕生の想い出深い家ですし、電気のない暮らしなんて、おもしろい経験の出来た、離れがたい家でした。
けれど、こればっかりは、どうしようもない。間に入ってお世話して下さった、野辺山荘の亡きご主人に、お礼を言って、さて次の住処探しです。
この時は、野辺山の変な民宿「こつあんち」が力になって、野辺山の駅の傍に、(電気のある!)借家を見つけてきてくれました。
もう、日数も無く、焦っていて、「奥多摩の方へでも、引っ越すか?」なんて弱気になっていたので、こっつあんから、「家あったぞおー」と連絡貰った時は嬉しかった〜。でも、2年以上は住めない、と言う条件でした。

此処も又、以前は牛飼いの方の家だったところで、サイロ付きで、すごーく天井が低い家でした。板橋の家に比べると、とても狭くて、ちょっと、不安でしたけれど、四の五の言ってる時間もなく、暮れの寒い時期の、慌ただしい引っ越しでした。さあ、駅傍のクマ工房の始まりです。

とにかく、狭くて、賑やかで、忙しい、暮らしでしたね。
あれだけの、がらくたと、仕事の荷物と、動物が、よくあそこに暮らせたものだと、、、、、今では、思いますけれども、ワヤワヤと電気のある文化的な暮らしの始まりでした。この駅傍の家の、今までとの一番の違いは(電気があるって事以外)、何と言っても、「ご近所」が有ると言うことでしたね。そう、牧場の家も、板橋の家も、近所に家のない所でしたから。その上、どちらかというと、お隣りもお向かいも、お年寄りの家でした。これには、正直言って、神経使いましたねえ。
だって、、、、遅寝、遅起き、木工の機械は使う、人の出入りは多いし、犬や猫は沢山居る、、、、なにしろ、「赤軍派か?」と言われていた私達です。
いきなり村の中で、社会生活をしなければならなくなった、って感じでしょうか。勝手気ままに暮らしてきた私達が、久し振りに、ちょっと緊張したのは確かです。木工の機械(まあ、当時はジグソー位でたいした機械は持っていませんでしたけれど)を動かして、外へ出て、どの辺まで音が響くか確かめたりしたものです。とにかく、野辺山の農家の夏の農繁期は、朝が3時、4時という暮らしです。迷惑になっちゃいけない、という意識は強かったなあ。

何だかこう書くと、びくびく暮らしていたみたいですけど、、、、そんなこと無いんですよ!ほんの数ヶ月も経つと、花の苗を分けて貰ったり、煮物届けてくれたり、お茶のみに来たり、、、、嬉しいことの方が、多くなっていきましたから。

そして、初めて、部落に入りました。町内会とか、隣組といったものですね。
ここでは、ホントいろんな経験が出来ました。野辺山は開拓地なので、いろんな地域から入植して来た人達が居るわけで、様々な地方の様々な風習が入り混ざっているんですよね。冠婚葬祭で、「へえーっ」って思うような事ばっかりでした。正直言って、「えーっ大変!」て思うこともありましたけれど、田舎暮らしで大切なこと、、、、つまり、、、、自分の都合の良いことだけのつまみ食いは駄目だと思うんです。やはり、その地域に根ざして、義務をちゃんと果たしてこそ、権利を主張出来る。まあ、これは都会に住んでも、同じ事でしょう。人として、当たり前と言えば、当たり前の事ですよね?
でも、若くて、子供も居なかった私達は、気ままに(自由に?)暮らしてきたので、面食らう場面も、度々あったのも、事実です。みんなこうして、大人になっていくんですねえ〜

さて、仕事の方はと言うと、これが結構忙しかったですねえー。今考えると、いわゆる、「バブル」と言う時期に、だったんでしょうか!  ジグソーパズルとオルゴールが中心の仕事でした。数年前の清里ブームも峠は過ぎたかな?って感じでしたが、清里のお陰で、勢いに乗り、電気を駆使して?せっせと仕事していました。

大きな不安も、差し迫った悩みも、行き詰まるような障害も、感じることなく、(感じていなかっただけかも!)わいわい、がやがやと楽しく過ごしていました。だから、、、、2年なんて、あっと言う間に経って、、、、、
「そう言えば、ここに住める期限は2年じゃない!!どうしよう!!」ッテ思い始めた頃、、、、ちゃあんと、神様は私達に素敵な出逢いを準備していて下さったんです。いや、ほんとに!

その出逢いって言うのは、、、、、、クマチャンは東京農大出身なんですけれど、野辺山に、農大の後輩が居たんですねえー。それも、体育系の、先輩を大切にする後輩が!しかも、借りていた家のすぐ傍に!!レストラン最高地点の現オーナーですよ!そのお父様の土地が、現在の工房の建つ土地なんです。息子さんの、先輩思いの気持ちと、お父様の、太っ腹、、、というか、厚い信頼を得て、土地代は格安な上に、支払いは1年間の据え置き、しかも、1年後からの月々の分割払いなんて言う嘘みたいな条件で(すぐに家を建てるから、大変だろうという心遣いなんですよ!)私達は野辺山での安住の地を、得られたわけです。その当時は、この事が、どれ程、感謝すべき事か、あまり良く解っていなかったのですけれど、後年、いろんな事が、少しは解るようになってきて、改めて、感謝の念が、大きくなってきています。
この道を通ってきたから、此処へ来られたんだ。無駄なことも、無意味なことも、無ければ良かったと思うことも、、、、、ないんですね?
あの電気のない家も、突然の立ち退きも、期限付きの小さな借家も、皆私達にとって無くてはならない、大切な出来事です。
この駅傍の工房時代も、成瀬君との3人暮らしでした。アルバイトのケンタも、暫く住み込んでいましたっけ、、、。電気のある暮らしには、驚くほど染むのが早く、冷蔵庫に、電子レンジに、洗濯機、!当たり前に使った日々です。まあ、テレビは、余り見ませんでしたけれど、本当にあっという間の生活の変化でした。あっけないほど、、、、、。
只、当時、ご近所が出来たことで、犬達には、窮屈な想いをさせてしまいました。なにしろ、5頭居たので、ちょっと、鳴き声が気になって、つい叱りつけることも多く、後半には、苦肉の策で、私達の後任で海ノ口牧場に住んでいた、青木君宅へ、1頭預けたりもしました。預けられた柴犬の大和くんは、想像以上に、ダメージを受けてしまった様で、新しい工房に移って、迎えに行った時、耳と耳の間に、十円ハゲが出来ていたんですよ!信じられます?本当に申し訳なく、言葉を持たない命に、自分勝手なことをしたことを後悔しました。

此処での、2年間(正確には1年9ヶ月ですが)は、期間としては短かったのですが、中身としては、やはり、、、、、出逢いの時といえるでしょうか。
クマ工房が、その後も工房として、この野辺山で、やっていくんだぞ!ッテ事を、現実的にも、自分達の気持ち的にも、手応えを感じられる様な、出逢いを得られた時期でした。いつでもそうですが、「感謝」ですね?
この家も、現在は、もう、取り壊されてしまいました。確かに残っているのは、私達と私達に繋がる、人々の想い出の中だけとなりました。

さて、今回はこの辺で、、、、。次回は、どんな話?

http://kumaya.or.tv/Mag/Number_03.jpg
(当時の様子が掲載された雑誌です)


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☆ ホームページあれこれ

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うーん、毎号同じ事ばっかり、謝ってたら、信用無くなるよねえー。
何とか、もうちょっと、更新のやり方を工夫して、タイムリーな情報をお届け出来るようにしたいと思ってます。
自分達がホームページを持っているくせに、あんまり他の方のホームページを研究しない、怠け者なんですが、まあ、木工の仕事と同じで、他からの影響を余り受けたくない方なので、、、、自分達なりの工夫を、これからも、続けていこうと思っています。

そうそう、「サポート掲示板」がリニューアル?出来ました。前のより、使いやすそうです。皆さん、ご活用くださいね!
「今月のゴメンナサイ」のコーナーは、読者?の方からのアイデアで、新設したんです。皆さんからも、どんどん、お声を聞かせて下さいね。
新しいコーナーが誕生するかも!

今後とも、どうぞヨロシク!!


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☆ 工房より

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 「クマの手仕事」への、準備、、、というか、今、現在のクマ工房の仕事
を、この時期に工房を訪ねて下さる方に、見て頂けるよう、改めて見つめ直
し、整理し、テーマをおいて製作しています。

   今年のテーマは 『 一 緒 』

  今、貴方にとって、一緒にいたい人は、いますか?
  一緒に傍らに置いておきたいものは、在りますか?

「一緒」と言う言葉が、寄り添うことを意味して欲しいと考えています。
日々の暮らしの中で、「まあ、大切に想っているけど、、、忙しいから、、、」、「良いと思うけど、これで、まあ、いいか、、、」「今更、何いってんの?」・・・

家族、友人、兄弟、仕事仲間、恋人?、、、、人と人が寄り添って、その間にしっくりする様な家具や、木の小物を、この工房から送り出したいと思っています。

何十年もの年輪を刻む材木が、椅子やテーブルやベンチとなって、日々の暮らしの中に、柔らかい、暖かい、何かをもたらしてくれることを実感して頂きたいんです。「一緒」良い言葉ですよね?

工房では、コーヒーのフィルターケースやボールペンから、「フレデイーベンチ」やダイニングテーブル、、、、優しい灯りのスタンドなど、心込めて製作しています。『野辺山で暑いって言ったらバチが当たるよ』と言われても、それなりに暑がりながら、仕事に励んでいます。(笑)

8月は、一応10日から、20日までと会期を決めましたが、何時でもお訪ね下さい。お待ちしています。


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☆ クマの独り言

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  子供に教えて、子供に教えられる。子供の笑顔を引き出して、    
  子供に笑顔を貰う。子供を引っ張って、子供に引っ張られる。    

なんか、子供って、おもしろいし、おっかないし、凄いなあ、・・・と思う、今日この頃です。

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☆ りらちゃんの格言コーナー

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今号はお休みにしようかな?これだ!っていう、言葉がどうも浮かんでこないんだもの、、、、

晴耕雨読じゃないけれど、考えてるよりも、外へ出て、風に吹かれて、花を見よ!ってとこかな?


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☆今月のゴメンなさい!!!

  1,メルマガ発行、遅くなりました。

  2,暑中見舞いを、予定の半分しか出せずに残暑になってしまった。

  3,携帯ストラップの仕上げをしていない。

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☆ 編集後記

このメルマガも、もう、季節を一巡りしたんですね?

創刊準備号が9月でした。創刊号をお送りしたのが、10月。何をどうしたら良いのか、解らずに、もたもたしていたのを思い出します。まあ、今でももたもたしていますが、、、、。不定期発行と言いながらも、出来る限り毎月5日には、発行したい!なんて、意気込んでいましたけれど、、、、今号は、こんなに遅くなってしまいました。ゴメンナサイ。
発行日を守るのも、大切ですけれど、やっぱり、内容!丁寧に心込めて作りたいという想いを忘れては元も子もないですものね?まあ、勘弁して下さい。

仕事に暮らしに、楽しく仲良く、、、、のクマ工房ですが、この半月は、何と言っても、子供達の笑い声溢れる日々でした。クマ工房のこの環境の中で、子供達の笑顔がはじけているって、とっても、素敵です。ちょっと落ち込みそうな気分の時もあったけれど、子供達の駆け回る姿に力を貰ったことも、在りました。

この社会、大人と子供、、、、若い人とお年寄り、男の人と女の人、元気な人と病にある人、お金持ちもいれば、そうでない人、、、いろんな人と肩寄せ合って暮らして行こうではありませんか!

照りつける夏の日射しに負けずに、熱く、熱く!あっ!オリンピックが始まりますねえ〜

 

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◇野辺山便り (vol,011) 2004年 第8号◇
2004.08.14 配信
監修発行・クマ工房
http://www.ytg.janis.or.jp/~kuma/top.htm
問い合わせ:info@kumaya.or.tv
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